ロータリアンの広場


「ロータリーの2つのモットーは残るか?」
2680地区 PDG 石井良昌(尼崎西)
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2680地区 石井良昌PDG

 数多いロータリーの公式文書の中で奉仕理念に触れているのは「決議23-34」のみです。ロータリーには実践哲学であるService above self と経営学の基本理念であるHe profits most who serves best. という2つの奉仕理念があり、これが2つのモットーとなっております。

 一つは、弱者を助ける人道的奉仕活動、すなわち社会奉仕と一部の国際奉仕活動であり、その理念をService above self (超我の奉仕)という他人のことを思いやり、他人のために尽くすことと定義されている社会奉仕、国際奉仕を含む人道的奉仕活動の理念です。もう一つは事業の継続的な繁栄を願う職業奉仕理念であり、その理念をHe profits most who serves best. というモットーで表しています。これはアーサー・フレデリック・シェルドンによって提唱されたものであり、ロータリー運動の本質ともいうべき職業奉仕の理念であります。

 現在の手続要覧では決議23-34が社会奉仕の項目に入っており、その表題も「社会奉仕に関する1923年の声明」となっているため社会奉仕の指針であると間違って解釈している人が多いのですが、ロータリーにおいて四大奉仕の考え方が導入されたのは1927年からであり、その際に文中で使われているCommunity という言葉が、Community Service すなわち社会奉仕という言葉と関連付けられて、タイトル「社会奉仕に関する1923年の声明」と変更されたものです。
 本来は、この決議23-34は社会奉仕のみでではなく、すべての奉仕活動の指針であることを忘れてはなりません。

 田中毅先生はシェルドンのHe profits most・・・というモットーが生きている限り、シェルドニズムによる経営学に基づく奉仕理念は残ると言われていますが、私もその通りだと思います。

 1905年に発足したロータリーはシカゴで始まり、ファースト・ロータリークラブであるシカゴロータリークラブの100周年の2005年にガバナーエレクトとしてロータリー本部のあるエバンストンを訪問致しました。


ロータリーの2つのモットー
拡大写真
 その時に右記の銘板がシカゴロータリークラブの100周年記念として1905年2月23日にポール・ハリスら4人が最初に集まったガスターバス・ロアの事務所のあったユニティ・ビルの跡地前の歩道に、この写真の銘板が飾られていました。この銘板の一番上に2つのモットーが書かれていました。
 シェルドンはすでに1902年にすでにHe profits most who serves best.を彼のシェルドン・ビジネス・スクールで教科書として使用し、シェルドン・コースという12巻1500ページの教科書には、各巻の最後のページが、すべてHe profits most who serves best.という言葉で結ばれています。
 なので、このフレーズはロータリーが創立されるより前の1902年にはすでに教科書で使用されていたので、ロータリーがこのフレーズを借用していたに過ぎないのが分かります。

 田中毅先生はこのフレーズが無くなると危惧されていますが、ファーストクラブのシカゴロータリークラブが、この100周年記念銘板に自クラブのシェルドンのフレーズを大切にされている以上、消える事はないと思いますし、今後も残るというのが私の結論であります。

(2018.03.28)

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