ロータリアンの広場


「ロータリーの職業奉仕の歩みと今後への提案」その3

2830地区 元RI理事 黒田正宏(八戸南)
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2830地区 元RI理事
黒田正宏PDG

 職業奉仕の大切さを訴えていたその後から雰囲気が変化して、2015-16年度ラビンドランRI会長の時に変化が具体的になりました。また、ジョン・ジャームRI会長(アメリカ出身)は国際協議会の「2016-17年度テーマ講演」の中で「ロータリアンをロータリアンたらしめる真髄が変わることはありません。多様性を強みとするロータリーは、今も職業分類を基本としています。

 高い倫理基準は時代を超えた価値観であると信じる私たちは、今も「四つのテスト」を壁に掲げています。そして何よりも、ポール・ハリスが信じたのと同じように、人生の最大の目的は人類に奉仕することだと信じています。このような理由から、2016-17年度のロータリーの会長テーマはシンプルに「人類に奉仕するロータリーします」とスピーチしています。いくらジョン・ジャームRI会長でも、その直前の流れを無視できません。つまり、職業奉仕という言葉が表面に出てこなくても、これまでのロータリアンの心の中に生きていると私は思います。

 茅ヶ崎ロータリークラブ(第2780地区)が2013規定審議会に提案した「ロータリーの綱領の第2項に掲げる職業に関する規定を真摯に受け止め、ロータリアンの職業奉仕の指針として奨励するようRI理事会に要請する件」が採択されました。これからも国際ロータリーの規定審議会で日本の会員の意見を積極的に提出して下さるようお願いいたします。分かり易く述べると、RIでは職業奉仕の重要性は分かるが、その余裕が時間的にも、スタッフにも、財政的にもないと思っているようです。職業奉仕については会員自身が、あるいはクラブが、地区からの協力を得て推進してもらいたいということでしょう

 日本のロータリアンは、この変革の時代だからこそ職業奉仕を基礎としたゆるぎないロータリー運動をめざすべきです。そのためには事務総長や国際ロータリーのスタッフや若い世代や無職の会員にも理解していただき、協力してもらえる職業奉仕のありかたを工夫して欲しいと思います。会員自身の毎日での 仕事を職業奉仕の実践によって持続可能なものにし、最少限度でも収入を確保してこそ、さらに他の奉仕活動への時間や資金、寄付などが可能なのです。私たちの事業の収入を社会の人々と分かち合うのも職業奉仕の理念です。

 最近の進んだ、企業の社会的責任から具体的なことを学んでも良いですし、ISO26000を羅針盤としてロータリー活動に取り入れて、活用するべきです。 ISO26000は組織の大小を問わず、先進国、発展途上国のどちらで活動するかを問わず、民間、公的及び非営利のあらゆる種類の組織に役立つ国際規格です。 あくまでも社会的責任を理解するための説明で、認証取得はありません。このようなことを前向きに活用して実践し、持続可能な事業や組織が可能なのです。 その具体的な参考事例は、国内の各会社のウェブサイトから得られます。伊藤園のCSR(社会・環境)は是非ご覧ください。

 私の具体的な提案です。最近の日本はますます少子高齢化が進んでいます。そこで行政では国民の健康寿命を延ばす支援と、定年延長への支援が必要になっております。仕事に就く年数が延長されるわけですが、高齢化のため体力は低下してきます。こんな時こそ、私たち日本のロータリーで大切にしてきた職業奉仕の理念を具体的に活用するべきではないでしょうか。私たちは、これまで職業奉仕を活用して青少年への支援をし、仕事への機会を与えてきました。あらたに高齢者への支援と仕事への機会を作り、高齢者職業人と職業奉仕理念を分かち合うことはどうでしょうか。超高齢化社会のまちづくりです。これが日本のロータリーだけでなく、そのうちには必ず世界の国々のロータリーの手本になると思います。私たちは日本人の感性に一致するロータリー運動を、自信をもって推進する必要があります。

 私は先人たちが築いてくれた職場での毎日の職業奉仕を実践しながら、他の四大奉仕への気持ちを忘れずに、素晴らしいロータリー運動と最近の地域社会の需要や世界でのニーズを新たに統合した道を進むべきだと、たびたび説明してきました。それには努力が必要です。他人任せでは道は開きません。「温故知新」というより、「温故創新」という心で前向きに歩みたいと思います。 (完)

(2018.01.20)

=== 今後への提案 その1 ===   === 今後への提案 その2===

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