「例会の消える日はロータリーの消える日」
2630地区 PDG 服部芳樹(岐阜)

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2630地区 PDG 服部芳樹

 「例会の消える日はロータリーの消える日」この言葉は今日、日本にだけしか通用しなくなった言葉でしょうか。
 日本のロータリーの伝統文化の高い品格を守るためにも、あってはならないことです。
 先般、地区研修・協議会でカウンセラーを務めたとき、この項についての質問がありました。
 2013年の規定審議会の採択の要約を見て、「ゴルフ会を出席(Make up)対象の集会として認めているがそれでよいか?」というものであり、さらに「今後は、遊び目的の会でも出席として認めてよいのか?」という質問もありました。
 規定審議会の採択議案については、リーダーが大所高所からの見識を以て正確に解説しないと、表面的な情報だけが独り歩きをするようです。
 この回答として、以下のように考えますがいかがでしょうか。是非皆様のご意見を賜りたいと存じます。

 【全世界のすべてのクラブに、日時場所が公示されていて、世界中のロータリアンが自分の意志のみで出席可能な会合が例会である。クラブ内にしか通達されておらず、クラブ会員だけか、もしくは一部の会員しか参加できないクラブ委員会や同好会主催の会合は、例会と同様の会合としては認められないと考える。】(松宮剛RI理事のロータリアンの広場でのコメントによって)
 また例会は、会員全員が無理なく出席可能な会合であることが条件である。たとえばゴルフ会でも、ゴルフが嫌いな会員が居たときは認めることに疑問がある。
 【ただし、ある会員が欠席の理由を以て会員身分の終結を問われたような場合、その救済措置として理事会の検討対象とすることはできよう。】
 救済措置の考え方は、井上暎夫PGのご指摘のように、この条文が「第12条・第4節―終結−欠席」の項に記載されているからです。ここに、この条文を解釈するにあたっての大きな根拠があるようです。

 この議案の提案書には、若い会員は「費用のかかる改まった例会よりも、人道的奉仕プロジェクトに魅力を感じ・・コミュニケーションには電子的手段で・・これはEクラブにも対応する・・」の意が記載されています。この部分だけが、独り歩きしているようです。しかしこれは全くその通りで、ここに考えるべき問題点があり、これは遠い外国の話ではなく、日本でも若い会員の思うところは全く同じであると感じています。
 今まで、日本のリーダーの多くが「定められた曜日に、定められた場所に集まって1時間を過ごす例会」を、ロータリアンの当然の義務のように考えてきた認識に、冷水を浴びせ掛けられたような感があります。
 「例会の意義や価値」について、改めて問われているのではないでしょうか。
 日本のEクラブにとっても、例会の在り方に対して、また行事に対して、自ら高い品格を保つことが要求されているのではないでしょうか。

 ともすれば安易な方向に流され、ただ単にボランティア活動や寄付額の成果の大なるを良しとする昨今のロータリーにあって、歴史的郷愁に囚われず、コミュニケーションの方法も違えばロータリーに求めるところも違う、新会員にも納得できるものでなければならないと思います。
 またそれが日本的なロータリー哲学であっても、世界のロータリアンに向けて発信できるものであれば良いのではないかと考えています。

(2014.06.30)

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