ロータリアンの広場


ポール・ハリスあれこれ;日本訪問、夫妻の家、育った谷間の村

育った谷間の村(下)
2700地区 PDG 廣畑富雄(福岡西)
PDF版 ダウンロード

2700地区 廣畑富雄PDG

「ポール・ハリスあれこれ」の、今回が5回目で、最終回である。ハリスは家庭に恵まれない。父が事業に失敗し、兄と共にウォリングフォードの、祖父母の家で育てられる。 この自然豊かな村で、ハリスは楽しい子供時代を送る。祖父母の家は広く、たしか15室位の部屋数である。素晴らしい自然に恵まれたウォリングフォード、そこを一旦訪れた人は、この地に郷愁を抱くことだろう。ハリスの回顧録には、少年時代の懐かしい生活を、鮮明に、また縷々記している。

 ある日突然雪が降って、一面雪景色になり、少年は驚喜して雪と遊んだこと、夏には真っ裸で泳ぎ、レディー達のひんしゅくを買ったこと、山に登り、予期せぬ雪が降りだし、生きて帰るのがやっとだったこと、敬虔なクリスチャンであった祖父母のこと、隣人のこと、その他を詳細に記している。 なおこの回顧録は、日本語に訳され、成田ロータリークラブから出版されている(原書、My Road to Rotary、訳本名、ロータリーへの道)。

 この地方に、私の先生でかつ友人であった方が、サマーハウス(別荘)を持っていた。 豊かな自然を知って頂くために、少しその家の事を記してみる。広大な敷地だが、敷地の中に小川が流れ、ビーバーがその川にダムをつくる。ビーバーは立木を四方から丸くかじり、川の中に倒し、そこにダムをつくり、巣を設けて子供を育てる。実物のビーバーのダムを見る、得難い経験だった。別の友人の例だが、ある湖の中の無人島に、カヌーの後ろに木を括り付け、木々を運び、小屋を造る。そして夏も冬も、そこでの生活を楽しむ。夏は水と共に、冬は雪と氷と共に楽しむ。都会とはおよそ別世界の生活である。

 こういう所では、人に会えばそれだけで嬉しい。自然と笑みが浮かび、挨拶をし、さらに話を交わす。村の皆が知り合い、皆が友人である。村の生活の基本に、キリスト教の信仰がある。キリスト教の大事な教えは、隣人への愛である。 ハリスはロータリーを創った後に、一般の人向けのラジオでのスピーチで、ロータリー運動について述べる。そのスピーチの結びの言葉は、「人を愛する人は、ロータリアンになる可能性(potential)を持っている」であった。印象的な結びの言葉である。 

 以上5回にわたり、「ポール・ハリスあれこれ」と題して書いて来たが、皆様方の、ロータリー理解の一助になれば、大変幸いなことと思います。

(2018.12.29)

「育った谷間の村(下)」 PDF版 ダウンロード

「ロータリアンの広場」トップページ