ロータリアンの広場


「ロータリーの3Hプログラムを終えて」その2
2680地区 PDG 石井良昌(尼崎西)
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2680地区 石井良昌PDG

 この超長期な3Hプログラムは30万ドルという補助金をいただきましたが、これには 条件がありました。というのはこのプロジェクトが承認されて以来、年に最低2回以上 は現地を訪問するということでした。このCLEプロジェクトには宝塚武庫川にいた東 昭二さんが私と最初から最後まで一緒に参加しました。その他には2680地区の人で複数回行かれました人として、田中毅PDG、米谷収PDG, 宮本一PDG、室津義定GE、中尾信彦氏、水谷重康氏、森田道太郎氏、大島秀夫氏、等がいました。

 CLEのカリキュラムの中身はStage 1 (2年間)からStage 3で6年間かけ、各Stageで ユニットごとにPhase1から5まであります。2003年4月の1年生から6年経った2009 年4月に3つの小学校の卒業式を迎え、感無量で式典に参加しました。数十人の子ども達の顔を覚えていて、英語力がすごく伸びて卒業され、非常に嬉しくなりました。CLEの第 1期生で特にSan Rafael小学校の卒業式が一番思い出深いものがありました。というのは、 この多くの卒業生はこの就職活動に役立つCLEのお蔭で、いい所に就職したり、進学しているとお聞きしました。

前回で述べましたように2007年4月21日に正式に本申請受理で3Hプログラムは許可となりました。わが2680地区DDFから2万ドル、3800地区DDFから1万ドル拠出し、ロータリー財団から27万ドル付与され、合計30万ドルというビッグなプロジェクトとなりました。今後プロジェクト終了まで延べ約46万人の小学生に実施されますが、参加教師の熱意、3800地区ロータリアンのCLEプロジェクト推進に対する献身的な奉仕活動に敬服いたしております。

このCLE方式による授業の特色は単語の丸暗記ではなく、単語を含んだ文章の文脈に関連した具体的な事象、表現、行動を通じた双方向の授業で、子ども達の自主性、創造的な、集団的な学習参加により、子ども達の英語の理解力、表現力を日毎に身につけていただきました。私たちの支援が役立ったと自負しております。

 このCLE教授法には大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目はテキストをベースにするものと、2つ目はアクティビティ(活動)をベースにするものがあります。この1のテキストベースでは日常生活の実践的なテーマを取り上げ、教育範囲の枠を広げ、学習する基本単語やもとになるストーリーは先生が用意するものの、その後は子ども達の想像力や独創性によってストーリーは改変され、活気ある授業を展開していきます。2のアクティビティ(活動)とは言っても小学生低学年の場合には、画用紙からお面を作るとかの 簡単な工作的作業なども行ない、全体の工程の中で、今何をしているのかを理解させます。

このCLEの2つの特徴的な学習方式には、

1.浸透する学習方式・・・理解度や教育効果を考え、子ども達はどっぷりと学習に取り組む。
2.足場方式・・・・・・・子ども達が指導を必要とするうちは、がっちりと足場を組み、読み書きの能力が上がるにつれ、少しずつ足場をはずし、自力で能力を伸ばせるように配慮する。

 「貧困こそ諸悪の根源」と言われますが、非識字と貧困は悪循環することは先に述べました。現在の文明社会において、文字文化から隔絶されて生活するということは、社会から置き去りにされることを意味します。非識字者は正当な職に就けず、それに起因する貧困はさらにその子供たちの就学の機会を奪い、途上国において非識字と貧困は悲惨な悪循環を生み出し、それがますます貧富の格差を広げています。世界平和を脅かすもう一つの大きな原因が途上国における人口爆発であります。地球の限りある生活資源を考えると、途上国における人口増加を抑制する人口問題解決が21世紀の重要課題であります。今こそ、私たちは、ロータリーの奉仕の理想を高々と掲げ、世界理解と平和を目標とするロータリーの21世紀における最重要プログラムとして、識字プログラムを推進していく必要があります。国際ロータリーの次の目標はポリオプラスのあとに識字の問題が最重要課題 となるそうです。

 この20年間WCS活動で訪問した主な国は、まずタイ、カンボジア、ネパール、フィリピンなどで、私の場合その国を知るために日本の大使館や領事館に行き、その国の情勢や 問題点などを教えていただき、参考になり大変良かったと思います。昨年のネパールの大地震に訪問した時点で、海外への渡航も100回を超えました。今後は後進の若いロータリアンが育っていってほしいと思います。

 2002年12月から今年の2016年3月のマニラでのモニタリングの最終まで足掛け14 年間の超長期な3Hプログラムは無事完了致しました。このCLEの目的だった子ども達の英語力の向上と就職活動に役立つという支援が少しでも関係各位にご理解を得る事が出来まして、非常に嬉しく思っています。

 以上のような国際奉仕の活動は、相手の立場を考え、人に対する思いやりで人のお役に立つという奉仕の理想すなわち奉仕理念をしっかりと理解した上で、プロジェクトに取り組むべきであると考えます。

(2016.06.10)


CLEの3-Hグラントの国際パートナーとなる
2006年2月

三つ目の第一期卒業生
2009年4月1日

CLEの授業
2007年2月

CLEのスタディツァー
2009年1月

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