ロータリアンの広場


「決議23-34に思う」
2680地区 PDG 石井良昌(尼崎西)
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2680地区 石井良昌PDG

 決議23-34は我々源流の会がめざす奉仕の理念について書かれています。
数多いロータリーの公式文書の中で奉仕理念に触れているのは「決議23-34」のみです。ロータリーの2つのモットーはService above self とHe profits most who serves best. という2つの奉仕理念があります。その1つはService above self (超我の奉仕)で他人のことを思いやり、他人のために尽くすことと定義されている社会奉仕、国際奉仕を含む人道的奉仕活動の理念です。
もう1つは、He profits most who serves best. (最もよく奉仕する者最も多く報いられる)というモットーで表していて、事業の継続的な繁栄を願う職業奉仕の理念であります。これはアーサー・フレデリック・シェルドンによって提唱されたものであります。ロータリー運動の本質ともいうべき職業奉仕の理念であります。
 さて、一般的に決議23-34と言われているのは、これが1923年に開催されたセントルイス国際大会に提出された第34号議案であったからです。この決議23-34がロータリーにとって極めて重要なドキュメントであることは間違いありません。

 ロータリーは、基本的には、一つの人生哲学であり、それは利己的な欲求と義務およびこれに伴う他人のために奉仕したいという感情とのあいだに常に存在するする矛盾を和らげようとするものである。この哲学は奉仕―「超我の奉仕」の哲学で別に表すと「利己と利他の調和」となります。この利己と利他の調和は自分さえよかったらいいという考えはダメです、とロータリーの心構えが書かれていると断言できます。

 私たちはロータリーでI serve, We serve と表現しておりますが、決議23-34の中での表現は individual service ( 個々人の奉仕 ) および collective service( 集団の奉仕 ) と書かれています。ロータリーはあくまで individual service(個々人の奉仕)であります。しかし、奉仕の心を培ったロータリアンの個々人が集まって、すなわちクラブや地区といった団体が行なう個々人の奉仕を Collective service (集団の奉仕)と呼んでいます。
 すでに1923年の決議23-34の文中に個人奉仕である individual service と集団の奉仕で団体奉仕であるcollective serviceをするように奨励しています。クラブで行なう地区補助金やグローバル補助金での奉仕活動は団体奉仕となります。そこで、ロータリーは I serve, ライオンズはWe serve という考え方は世のため、人のために尽くそうとする仲間の一つの考え方と理解しますが、実は違います。ロータリーは I serveではなく individual service (個々人の奉仕)なのであります。

(2018.08.28)

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