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2680地区 PDG 石井良昌(尼崎西)
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田中毅主宰者をあまり理解していない人は理論ばかりの人と考えておられる方が多いと聞きますが、実際は違います。理論面、実践面両方に精通しておられる数少ないパスト・ガバナーだと断言できます。フィリピンのマニラ近郊のナボタスグループにあるノース・ベイ・イーストRCに早くから接触し、尼崎西RCが昨年このクラブと姉妹クラブを締結したのも田中PDGのお蔭であります。このナボタスに例会場があった建物は田中PDG等が地区の国際奉仕委員会の協力を得て、1階に職業訓練所や産婦人科や眼科を設置し、ここに何年も通われて眼科の医療奉仕活動を続けられて地元の目の悪い人たちの手助けをされたのは有名な話であります。 2002年にはCLE(Concentrated Language Encounter)(語学集中研修)に目を向けられ人口問題や環境問題にも大きく貢献すると言われました。 これを受けて私がガバナーであった2006年2月にこのCLEを日本で最初の3Hプログラムに採用していただくためロータリー財団にフィリピンの3800地区の国際パートナーとしてプロポーザル(提案書)を出しました。 このプロジェクトは2002年にはじまり2016年3月まで続き、モニタリングも終了し、14年間もかかったプロジェクトとなりました。延べ100万人の子ども達が英語力を身につけ、将来の就職に役立つと確信いたしております。この3Hプログラムは年に2回は現地に足を運び現地視察と協力をしていくというプロジェクトでありました。マニラには40回ほど渡航しました。 さて、シェルドンは神という単語を使わないと田中主宰者が色々な講演でスピーチをされておりますが、中にはそんなことはないGodという単語は色々なところで目にしますという会員がおられます。それはシェルドンの本 の中に神の加護を願ったり、神の意志に従う単語としてGodが使われていないのであって、シェルドンは宗教ではなく、あえて純粋な経営学上の理論としてサービス理念を説いていると答えておられます。シェルドンの絶筆となった私的な出版物「奉仕の原則と保全の法則」にはやたらとGodという単語が出てまいります。この本を書いた背景を考えますと、この1929年に最愛なる息子さんが30歳という若さでこの世を去っており、この本を執筆した翌年にシェルドンはロータリーを退会し、その5年後に57歳という若さで逝去されています。そこでよく考えますと体調の悪い息子さんのことを思うあまり、本当の意味のGodを使われたのではと考えられます。
シェルドンの職業奉仕の理念をむつかしく考える必要はありません。 それはシェルドンがHe profits most who serves best. というフレーズを最初に使ったのは、1902年のシェルドン・ビジネス・スクールという経営学を学ぶ学校の教科書として出版されたSuccessful Selling (商売に成功する方法)の第5巻の文中に出てきます。そこでこの教科書が1902年の発行のものなので今まで我々が信じていた He profits most who serves best.というモットーは、シェルドンがロータリーのために考えついたり、偶然シカゴの散髪屋で思いついたりしたフレーズではなく、ロータリーが創立する1905年より以前の1902年にシェルドン・ビジネス・スクールで教えていたカリキュラムの一節で使われていたフレーズで、それをロータリーが借用していたに過ぎないということが分かりました。
(2018.09.22) ![]() 「ロータリアンの広場」トップページ |