ロータリアンの広場


「ロータリーの3賢人」
2680地区 PDG 石井良昌(尼崎西)
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2680地区 石井良昌PDG

 私の思うロータリーの3賢人を述べてみますと、次の3人がロータリーの骨格を築いた3賢人だと考えます。

  1. ポール・ハリス・・・(1868年4月19日〜1947年1月27日の78歳没)
    「ロータリーの創始者」
  シカゴ近郊のウィスコンシン州ラシーン市で生まれる。1896年2月にシカゴで28歳の時、弁護士業を開業しました。当時アメリカ社会は変動期であらゆる人種、信条、文化の坩堝と化したシカゴでは犯罪、汚職や悪徳商法が横行していた。こういった時代背景の中、ポール・ハリスは何でも話し合える友人たち計4人で1905年2月23日の夜に世界最初の奉仕クラブとなる「ロータリー」を創始しました。
 その後、1910年7月2日にスコットランドのエジンバラ出身のジーン・トンプソンと結婚し、この時ハリスは42歳でロータリーを創始して5年目の夏でありました。
 ハリス夫妻はシカゴ郊外に住居を構え、ジーン夫人の郷里の名をとりカムリ―・バンクと名づけ、生涯の住居とし、今でもその建物は存在致します。1910年に国際ロータリーの初代会長に就任し、ジーン夫人と共に世界各国を何回も回り、多くの講演活動を行い、生涯をロータリーの発展に捧げられました。ハリス夫妻は子どもに恵まれず、ハリスの自叙伝には「子どもがいない私たち夫婦は国際ロータリーを養子にしました」と書いておられます。
  1. アーサー・F・シェルドン・・・(1868年5月1日〜1935年12月21日の67歳没)
    「ロータリーに奉仕理念を提唱した人」
 シェルドンはミシガン州ヴァーノン生まれで、1908年シカゴRCに入会しました。入会当時は物質的相互扶助から継続的に利益をもたらす顧客をリピーターとしてとして確保することによって事業を発展させようという、経営学に基づいた販売術に転換し、ロータリーの職業奉仕理念の中核となった。
 「He profits most who serves best.」
 「最もよく奉仕するもの最も多く報いられる」
という奉仕理念をロータリーのモットー(標語)として提唱しました。ロータリーが誕生する以前の1902年に、彼は修正資本主義を取り入れた職業奉仕の理念をすでに構築して、シカゴでシェルドンビジネススクールを経営していました。
 シェルドンの奉仕理念は、継続的な事業の発展を得るためには、自分の儲けを優先するのではなく自分の職業を通じて社会に貢献するという意図を持って事業を営む、すなわち会社経営を経営学の実践だととらえて、原理原則に基づいた企業経営をすべきだと説かれました。
  1. チェスレー・ペリー・・・(1872年〜1960年2月21日の88歳没)
     「ロータリーの組織を確立した人」
 1872年シカゴ市の文房具店に生まれる。シェルドンと同じくハリー・ラグルスの紹介で1908年2人ともシカゴRCに入会されました。1910年「全米RC連合会」が結成され、第1回大会で大会委員長を務め、初代事務総長に任命されました。RIになってからもその職を継承し1942年退任するまで32年間務められ、聡明実直な管理者で25年間で休暇をとったのはただ1度だけだったと言われています。
 1911年に創刊の「The National Rotarian」のちに「The Rotarian」の生みの親。彼は、職業は社会に対する機会である、として職業奉仕の重要性を強調されました。また、初期のロータリーにおいてはその連合体の形成に大いに貢献され、ポール・ハリスをして「ロータリーの施工者」・「ロータリーの組織を確立した人」と称されました。

(2018.10.27)

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