ロータリアンの広場


一生成香 続その4「倒産・退会そして再入会の記」
2730地区 PDG 菊地 平(ジャパンカレント・ロータリーEクラブ)
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2730地区 PDG 菊地 平

 そして、全国の多くの友人ロータリアンからは激励や見舞いの便りが続きました。 〜一部紹介しますと
〜過日のお便り、繰り返し繰り返し拝読いたしました。  バブルの終末を思い起こして、大変残念に思います。時代は変転極まりなく、お手伝いも出来ませんが ただただ、祈りを深めるばかりです。 どうか、どうにかして、〜ずーっと、ずーっと元気で居てください。
頼りにしているのですから〜〜
〜祈っていてくれる友人が居ると言う事〜何と幸せな事かと思います。 しかし、最も心の支えとなったのは、多くのロータリアンの方々もそうですが特にプラスワン会の皆さんの心からの配慮は格別でありました。 退会をしますと、数々ロータリアンの方々から、慰労会・激励会をしていただきました。女性会員の集いという席も作っていただき、慰労会をもっていただいたものです。
〜〜そして、その都度〜妻はご挨拶をいたしました。
「主人は、名誉も 地位も財産も、全て失くしてしまいました。 でも、私だけは取り留めてくれました」〜〜〜〜涙して聞くことでした。

 プラスワン会は私がガバナーの時のガバナー補佐同期の会ですが、私が退会身分でありながらも毎年持ち回りで夫婦同伴の懇親会を持っていただき〜〜もう11年間にわたり11回にもなります。
 そのメンバーは、本日司会をされています地区幹事の堀之内さん、本日閉会挨拶を頂く地区クラブ研修委員長の古江さん、ガバナーノミニーの川原さん、ガバナー補佐を経験しながらクラブ会長を2度もされた薩摩川内の木原さん、分区の重鎮・無欠席50年の延岡東の佐藤さん、姶良市の市長になった笹山さん、今日の発表者原田真理さんのお父さんで無欠席50年の原田実太郎さん、奄美の大先輩奥山さん〜現存されているプラスワン会の方々です。ロータリー101年目で、100+1 100プラス1=プラスワン運動を地区で展開したものです。会員増強をプラスワン、会員の意識のプラスワンでした。

 倒産整理中ではありましたが、こんなことがありました〜全く裸になった私達親子に、あるロータリアンの方から申し出がありました。
〜〜会社のシステムを600万円で作って下さい〜〜と思いもかけない、依頼があったのです。社員もいない、会社も無い、裸の私達に全幅の信頼を寄せていただいての依頼でありました。
〜〜農業資材関係の方からも同様の依頼があって、意気消沈していた息子は新たな挑戦に勇気100倍をもらったものです。また息子には、私立中学・高等学校のPTA会長にと要請があり。私には宮崎木鶏クラブ会長の要請など〜〜倒産者が〜という逡巡はありましたがお引き受けしたものでした。

 そして、2011年3月の東日本大震災の〜〜倒産整理の最中の出来事です〜〜〜〜〜〜宮城県塩釜市の同期ガバナーの支援を〜同期ガバナーがいっせいに協力しまして、私達親子は350個の中古ランドセルを送ることをいたしました、お話しをすれば、これも大きなドラマでありました。〜中古ランドセルには、持ち主の子供からの激励の手紙やお小遣いが入っていたりしました〜このランドセルに宮崎西RCは文房具を入れて、運賃16万円を負担いただきました。荷作り梱包が大きくなりましたがお菓子元の会員から60個の特大ダンボールの提供、宮崎RCからは100万円分の新品ランドセルの提供など〜多くの善意には、退会している身分でもロータリーの多様性・寛容など大きな刺激と恩顧をいただきました。  RCの深い配慮に接して、その後、何とかRCに復帰できないものかと考えていました。

 2014年〜〜パストガバナーや関係した多くの方々の善意で九州初のロータリーEクラブはできました。なかでも鹿児島西RCの川平さん・深尾さんのご努力は並々ならないものでありました。おかげで入会することが出来ました。
 今年度・大重ガバナー・堀之内地区幹事には格段のご配慮をいただきました〜こうして地区職業奉仕セミナーで、地区チーム研修会で、PETSで、地区協議会で、地区大会で、スピーチの機会を与えていただきました。深く感謝申しあげます。 振り返って、再入会できたのも、許されての結果であり『寛容』の実体験となりました。

 私は倒産整理が終了してから、保険の個人代理店をはじめました。代理店会では、最年長になりますが、その事がまたみなさんの目標だったり、励みにもなっていることを言われますと、私は歳をとりましたが、85歳までの方に保険を勧めることができますから、後数年の間ではありますが、保険の個人代理店として、職業に奉仕して、社会のお役に立ちたいと思っていますし、元気なうちはバッチを佩いていたいと思います。
 話題に上げました息子は持てる知識を活用して、ITコンサル会社を起こし、2人の子供を立派に東京の大学を卒業させて、就職もできました。ロータリーの創設者・ポールハリスはこう書いています。コロシアムの舞台に立って、神が、ロータリーを一言で言えと言われたら〜〜私は躊躇する事無く大声で叫ぶでありましょう〜〜Toleration寛容〜と。正に ロータリーは「寛容」そのものでした。
 私は神に試されてここまで着ました。そして許されて今があります。職業奉仕に直接の言及は出来ませんでしたが、感謝を込めて、発表をさせていただきました。4回に亘る連載ありがとうございました。

(2017年6月9日)

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