ロータリアンの広場


「ロータリーあれこれ」その2
2680地区 PDG 久野 薫(神戸東)
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2680地区 PDG 久野 薫

1. RI,地区、クラブこの悩ましき三角関係
 はじめにクラブありき。親睦相互扶助促進のために、会員増強に終始した草創期のロータリーは奉仕の理念を宿して拡大し、クラブ間の情報媒介組織が誕生し、やがてRI(国際ロータリー)となりました。RIとクラブは 情報媒介のみならず奉仕理念の提唱、拡大をRIに託した契約関係にあります。その契約に違反しない限りにおいてクラブには自治権があります。

 RIの会員はクラブであり、私たちロータリアンではありません。クラブはRIのために存在するのではなく、RIがクラブのために存在します。RIの運営はRI理事会が実質的には握っております。このRI理事は会員である クラブから選出されたロータリアンをもって構成されます。RIの末端組織が地区であり、RIが地区に派遣した唯一の役員がクラブから選出されたガバナーであります。

 ガバナーを支える地区委員会委員はガバナーによって委嘱されたロータリアンであり、クラブから出向したロータリアンではありません。ガバナーも地区委員もRIサイドの組織であります。ここに地区とクラブとの間の悩ましい関係が生じてきます。ガバナーも地区委員も必ずしもクラブの代弁者ではないからです。時としてクラブから浮き上がった存在にさえなります。

 またガバナーと言えどもRI理事会の提案に納得できないことが時折あります。RIは参加国の事情を踏まえて最大公約数として独自のRI運営方針を出してくるからです。RIと地区、クラブは一枚岩のようで一枚岩ではないところに悩ましき関係が生まれます。最近の日本のクラブはRIの提案に正面 から向き合うことをしないという、クラブとRIのグロテスクな関係さえ出来あがっています。三者間の風通しを良くするにはどうしたらよいのでしょうか。

(2015.10.22)

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