ロータリアンの広場


「四つのテスト」
2680地区 PDG 久野 薫(神戸東)
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2680地区 PDG 久野 薫

 Rotary Breeze の初稿「てんびんの詩」も、この「四つのテスト」も主題はいずれも職業奉仕であります。チェスレーR・ペリーは“シカゴロータリークラブは、友情を深めることと商売を発展させることの二つを目的として生まれた。この二つの融和が今日の職業 奉仕の萌芽となった。“と語っております。親睦こそが職業奉仕の生みの親であり、「ロータリーは親睦に始まり親睦に終わる」と言われる由縁であります。

 倒産寸前の企業を立て直すために採られた企業の倫理基準が「四つのテスト」であります。これについては皆さんよくご存知ですからここでは語り残されたことを補いたいと思います。まず「言行はこれに照らしてから」は原文ではOf the things we think ,say or do; と「言行」の前に考え、気持ち、心、の大切さを強調しています。つまり「心、言、行は 四つのテストに照らしてから」ということなのです。その意味では実践原理というよりも、 精神面を強調した職業奉仕の哲学ということが出来ます。

1.あなたがしようとしていることは“天”に恥じることのない、真実を生む考えに基づくことですか。(虚偽広告はもとより誇大広告ではありませんか?)
2.あなたがしようとしていることは“大地”のように真っ平らな、公正な結果を生む考えに基づくことですか。(同業者を誹謗したり、賄賂を行使したり同業者を出し抜いたり、特別の人だけに特別価格で販売したり、同業者共存共栄の理念に反することではありませんか?)
3.あなたがしようとしていることは、関わりのある全ての”人“の信用と友情、喜びを獲得できる考えに基づくことですか。(商機に応じて、顧客を泣かすような不適正価格を設定していませんか?)4.あなたがしようとしていることは、関わりのある全ての人がいろんな意味で”利益“を得ることが出来る考えに基づくことですか。つまり”天””地””人“という宇宙を包含する哲学を、わずか24個の英単語で語っているという訳です。おまけに第4の利益、人の“ポケット(財布)”にまで思い至っているというのです。
「四つのテスト」の根幹をなすものは最初の「真実かどうか」にあります。神の世界では真実は美しいものですが、人間社会では必ずしも美しいとは限らないのです。神と人間 の世界の違いであります。したがってこの「四つのテスト」は企業倫理として適用されても、実生活にまで適用され得るかは、慎重でなければなりません。

 そもそも人類にとっては、真実は求めても得られないものです。人間の脳にはbias(傾向、性癖)があるからです。また人間の五感にも限界があります。人類の限界なの です。私たちにできる判断基準は真実かどうかではなく、正義かどうかではないでしょうか。

(職業分類:病院経営・医師)
(2016.07.25)

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