「過去を内省し、新しきものを統合していこう」
元RI理事・2830地区 PDG 黒田正宏(八戸南)

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元RI理事
2830地区 PDG 黒田正宏

 只今は丁重なご紹介を賜り大変恐縮をいたしております。
 上記のタイトルは2013年11月に発行した、私の小冊子のそれと同じです。たまたま、私は2009−11年度のRI理事を担当しました。
 その前後も含め、私はRIの大きな変化に直面し、かなり戸惑いを感じました。その頃の体験に基づく私なりのまとめです。
 たとえば、RI理事会の中で「古いことは切り離して、新しいことを追求するといった大転換をめざす主張」です。そのたびに私は「過去と現在を統合する方法を見つけることが大切であり、そのうえでロータリーを再発見し、友情と奉仕の輪を広げること」を訴えました。具体的な奉仕活動の各事例は小冊子に記入しましたので、ここではスペースの関係から省略します。

まとめ

  1. ロータリーの原点は親睦と奉仕であり、その善意の実践です。この親睦はポール・ハリスが少年時代を過ごした故郷の谷間ウォーリングフォードでの体験にあります。
  2. 奉仕の概念を明確にしたのはシェルドンです。これには、たんなる持続的経営のための知識や技術だけでなく、その背景として全人的な人間の知恵や宇宙の摂理が説かれているのです。この内容は現在でも通用するものであり、会員は個人的責任を持って「奉仕の精神」を育てる大切さが説明されています。私には「人間は身体的、精神的、社会的および倫理的存在であり、自然に生かされて生きている」と述べているように感じます。
  3. 職業奉仕はロータリーをユニークなものにしている土台です。私たちの先人ロータリアンが努力して、今日まで育ててくれたものです。私たちは職業倫理を絶えず振り返り、お互いにその維持と向上に努めましょう。
  4. 国際ロータリーの基本はクラブです。クラブの活性化がロータリーの再生に必要です。草の根レベルで、会員が自由討論をしながら、ロータリアンとしてのリーダーシップ育成に努めましょう。
  5. 国際ロータリーの多様性を含んだグローバルスタンダードを尊重します。その中には日本からの文化や伝統も尊重されるように 私たちは発信すべきです。
  6. 国際ロータリーとロータリー財団は車の両輪になっています。財団への善意の寄付なくしては国際ロータリーの発展も得られないのが現状です。
  7. 奉仕活動の具体的な方法は時代の変化と共に進展させる。最近のウェブサイト活用はたいへん有益です。
  8. ロータリーの奉仕活動の重点化、簡素化や透明化を目指して「RI戦略計画」をクラブレベルで実践する。疑問点はガバナーやRI日本事務局などに相談をする。
  9. 私たちの財団と言える「未来の夢計画」をクラブや地区で工夫をして、さらに柔軟性を検討しながら実践する。問題点は地区財団委員長やRI日本事務局らに相談をする。
  10. これまでのクラブ、地区や世界での奉仕活動の内容について検討を加え、地域社会や時代の変化を反映した、新しいことを統合していく。
  11. 最近のRI会長は2008−09年度Dong Kurn Lee(韓国)、2011−12年度Kalyan Banerjee(インド)や2012−13年度田中作次(日本)に続いて、2014−15年度はGary C.K. Huang(台湾)、 2015−16年度はK.R. Ravindran(Sri Lanka)に決定あるいは内定しています。いまや東アジア、東南アジアや南アジアのロータリアンの活力が国際ロータリー発展のけん引力となっています。

私の小冊子の一部の内容自体がその後の変化に対応していませんが、ロータリー文庫でのデジタル化をお願いしています。もしそれが実現したときにはご利用ください。

(2014.01.06)

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