会員増強アーカイブ

2710地区 PDG 諏訪昭登(広島西)

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2710地区 PDG 諏訪昭登

8月は会員増強及び拡大月間です。
 ロータリーの創設者ポール・ハリスは、ロータリーは砂漠の中のオアシスのような存在だと位置づけております。1905年創設のロータリーは、幾多の試行錯誤と理論構築を継続して1985年度末には会員数100万人を越える隆盛を見ました。私の知るところでは1990年度初めには112万人を越え、時のパウロ・コスタRI会長は2000年までに200万人を目標にと号令しました。ところがその後の1995年度末に120万人を越えて後、その伸びが一進一退となって、2000年度末には119万人弱という状況となったのであります。そこで、リック・キングRI会長は、ロータリー・グローバル・クエストと名づけた強力な会員増強キャンペーンを推進し、2001年度末に124万人の会員数を実現しました。しかしながらこれが現在に至るまで最大数であり、2013年度末でも120万人を相当数切っている現状にあります。日本では1986年度末に始めて10万人を超え、1996年度末には131,737人のピークを迎えましたが、その後は減少の一途を辿り、2013年度末は9万人をかなり割り込んだと思われます。

 世界的にはともかく、我が国のこの惨状の原因はどこにあるのでしょうか。確かに不況が一つの大きな原因であろうと思われますが、私はもう一つの大きい原因として、先達が営々として築きあげた素晴らしいロータリーの基本原則を身につけて守っていくロータリアンの自覚が希薄となってきていることをガバナー担当年度において挙げたものであります。むしろここに最大の原因があって、ロータリーの存在感、使命感が不十分となり、その魅力、楽しさを味わえなくなっている結果が明白になっていると思わざるを得ません。会員増強の方法論は各クラブの工夫に委ねるとしても、根本的なロータリー研修の強力な実施を衷心より期待し続けております。

 さて、私が入会した1972年7月は会員数56,000人であり、増強は加速度的に進行していた、いわば順風の時代でした。『ロータリーの友』1960年8月号の直木太一郎、柏原孫左衛門両パストガバナーによる「質と量」「質と量は両輪」のテーマでの論議が急激な会員増強への警鐘として語られ、歴史的な議論とされて今日に至っています。その他、北沢敬二郎PDG、菅野多利雄PDGなども、この問題について“質は量によって保証づけられる”“人はすべてロータリアンたり得る素質を持っている”など、注目される意見発表をされています。
 そのような状況の中で、1994−95年度クラブ会長、2001−02年度ガバナー補佐を経験した私は、特にガバナー補佐時代に地区会員増強・退会防止特別委員長に任じられ、セミナーその他で推進いたしました。その当時掲げていた私の会員増強についての呼びかけをアーカイブとして以下にご紹介させていただきます。

会員増強について(2001−2002)
 ロータリーの目的の本質は、奉仕の理想の実践という責任の受諾にあります。また重要なことは、この責任の中には、個々のロータリアンが他の人とロータリーを分かち合うため適格者をロータリークラブ会員に推薦することによってロータリーの拡大に助力するという義務も含まれているということです。
 「停滞は衰退と死の始まりである」とは、個人においても、またいかなる組織においても当てはまる真理であり、ロータリーもその発展と永続を願う限り、当然会員増強、クラブの拡大を計らねばなりません。

 ロータリーの存続発展のためということだけでなく、ロータリーがロータリー精神を体得した人を一人でも多く作り、住み良い社会を築くため、大使としてその精神を拡大していくことをその手法としているからであります。
 従って、職業分類の原則に則り、地域社会のすべての適格者を会員に迎えることが理想であります。
 クラブが勝手に会員数を制限することはロータリーの原則に沿わないし、また反することです。
 会員数の増大が質の向上と相反するものと考えることは誤りと言うべきで、その為に増強に不熱心なクラブが、果たして本当のロータリーの本質に徹した活動をやっているかというと、大きな疑問が残ります。

 クラブの「適正会員数」や「質と量」の問題は、すでに不毛の論議というべきでしょう。  また、ロータリーでは会員を選ぶ場合「あらゆる努力を傾けて若い人を」と推奨していますが、よい原石を得てそれを磨くことによって、ロータリーが「老い足り」にならぬよう注意しているものです。クラブが歴史を重ねることで平均年齢が多くなる傾向の中で、若い人の入会で一緒に活動することによって、肉体的に高年齢の人も精神的にはいつまでも若々しく張りのある生活を続けてゆけるということでしょう。  クラブには会員増強委員会がありますが、会員増強は全会員の責任たることを充分認識して、適格な人物を積極的に推薦し、新しい仲間として迎える努力が肝要と考えます。会員増強委員会は特別な増強プランを用意して熱意を持って推進すべきであります。

 時代は変化したとは言いながら、会員増強の本質と目的は不変なものと考え、正しい増強を全力で努めるべき時は今だと思います。

                                            (2014.08.28)

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