ロータリアンの広場 |
会員減少に歯止めがかからないロータリーですが、24年前の1996年7月に129,371人だった日本の会員数が2019年同月では88,667人と約30%以上の減少となっております。 新型コロナウィルスの影響を理由とし、退会届けが出て、「それでは仕方がない」と受理するクラブが多数と察しますが、それは口実にすぎず、退会者にとっては理由づける良い機会だったのかもしれません。コロナの影響で苦しいのは皆同じです。 8月の会員増強月間を目の前にして、職業奉仕と会員増強の関連性について考えました。
会員を増やす「増」と、会員を強くする「強」に分けると、職業奉仕は会員増強の「強」の部分を担っていると思います。ロータリーは会員増強と言っているのであって、クラブ増強とは言っておりません。したがって、会員増強の目的は会員のためにあることを忘れてはならないと思います。
仕事上で、失敗した時に大きなリスクを孕んでいる決断こそが、重大な決断と呼べるものです。不安定不確実な状況で、多くの部下や関係者が背後にいるという責任のある立場としてどのような決断を下すか、また決断を下した後にその決断をどれだけ周りに納得してもらい、遂行のために個々人のポテンシャルを十分に発揮することができるのか。それを左右する大きな要素が、ビジネスにおける「人間力」の高さ、つまりリーダーとしての信頼度の高さだと言えます。
ロータリーの奉仕理念を明文化した決議23-34の中に「クラブは会員に奉仕の訓練を施すために考えられたいわば研究室の実験としてのみこれを見るべきである」と書かれてあるように、会社経営で大事な「人間力」の向上にロータリークラブで毎週訓練しているのです。これをメリットと感じ、その素晴らしさをロータリアン以外の人に伝えて入会いただき共有すること。すなわち将来素晴らしいロータリアンになれる資質を持った人だと信じるに値する人を積極的に会員増強して、一生涯続く自己研鑚の場であるロータリー・ライフの中で、互いにその質を高めていくのが、最も現実的かつ効果的な方法ではないでしょうか。 まさに例会の重要性、特に内容の充実を成し遂げることこそ、会員増強の「強」に大きな影響を及ぼすことでしょう。RIはクラブの柔軟性を強調し、独自性の追求と規制緩和を与えてくれましたが、受け取る側のクラブが末期症状に鎮痛剤を投与するような行動になってしまってはクラブの繁栄には繋がらないと思いますし、ロータリアン個人のためにもなりません。
会員増強の方法は地域性や独自性などにより、最終的には各クラブが自ら考え、工夫して実行せねばなりませんが、クラブとして大事なことは会員増強委員会に頼ることなくクラブ会員全員で認識を持ち、全員で取り組み、それと同時に根本的なロータリー研修の強力な実施をするといった両輪で攻めることが必要なのではないでしょうか。
(2020.07.20)
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