会員の条件と入会手続
2001年の規定審議会による定款改正によって、会員の条件に関連する改正は次の3点です。
1. 会員の種類が正会員と名誉会員の二種類になりました。
2. 従来の一人一業種制による職業分類が、50名以下のクラブは5名、それ以上のクラブは10%まで緩和されました。
3. テリトリーがロカリティーに改正され、広く周辺部からの会員増強が可能になりました。
会員資格については、RI定款第5条第2節(a)および、標準ロータリクラブ定款の第6条第1節の全般的資格条件「本クラブは、善良な成人であって、職業上良い世評を受けている者によって構成されるものとする。」および「事業主、役員、裁量権のある管理職」は従来のままなので
1. 善良な成人
2. 職業上良い世評を受けている者
3. 事業主、役員、裁量権のある管理職
という条件には変化はありません。
テリトリーという概念がなくなり、従来はテリトリー内または隣接テリトリーに事業所または住居がある場合に入会が許されていましたが、今回の改正によって、その範囲が「周辺」という漠然とした範囲に広げられました。現実には、毎週の例会に参加可能の場所と考えればいいと思います。
具体的な会員の条件として、次のようなことがあげられます。
@ 20才以上の成人なら、国籍や性別による制限をつけてはならない。
A 裁量権を持っていなければならない
B なるべく若い人が望ましい。
C 他の奉仕クラブに、重複して所属してはならない。他の奉仕団体に在籍していた場合、その団体を退会して1年以上経過していなければ推薦することはできない。
D 同一職業分類の会員の入会を認める真意は、クラブ内の同業者も候補者本人も入会を希望しているにも関わらず、一人一業種制度のために入会の機会を逸している人に門戸を開くことを意図するものであって、決して対立関係にある同業者を入れて、クラブの親睦を乱すようなことがあってはならない。
E 他のロータリークラブから移籍する会員は、すでに同業者がいても入会が可能になる。当然のことながら、ロータリアンとしての個人記録や資格、たとえばポール・ハリス・フェローや在籍年数や連続出席記録等は、そのまま引き継がれる。
F 住居や事業所の変更で退会する場合は、元クラブは転出先のクラブに、その人を推薦することができる。
会員選挙の方法
会員選挙の方法は、クラブ・レベルで自由に決定することができますから、定款に違反しない範囲で、クラブの親睦を阻害せず、優秀な会員を増強できるように、クラブの実情に合わせた細則を制定する必要があります。
@会員としてふさわしい候補者がいれば、本クラブ会員 2名または会員増強委員会が推薦者になって、所定の会員推薦用紙に記入の上、幹事を経由して理事会に提出します。
会員推薦の権利は、本クラブの会員のみが持っています。入会手続きは、会員が特定の候補者を、ロータリアンとしてふさわしいと思って推薦することから始ります。ロータリアンになりたいと思った者が、会員に働きかけて行うものではありません。
A理事会はそれを総合的見地から審査し、職業分類委員会と会員選考委員会に審査を要請します。
この段階で、理事会は理由なしにその書類を保留するようなことがあってはなりません。
B職業分類委員会は会員候補者の資格要件を、職業分類上の見地から審査して、その承認、不承認を理事会に報告します。
C会員選考委員会は会員候補者の資格要件を、会員選考上の見地から審査して、その承認、不承認を理事会に報告します。
D理事会は両委員会の勧告を審査して、承認、不承認を決定し、幹事を通じて、推薦者に通知します。
E承認の場合は、推薦者とロータリー情報委員会が、入会候補者にロータリー情報の伝達を行います。但しこの段階でロータリー情報の伝達を行うことは困難に場合が多く、通常は、7 Days Notice 終了後に行われることが多いようです。
ただし、(@)ロータリーの綱領を遵守すること(A)各年度の半期に、メークアップを含めて60%以上出席すること。各年度の半期に、ホームクラブに30%以上出席することは、なるべく早い時期に伝えておくことが望ましいと思います。
F入会候補者が所定の様式による入会申込書を提出します。
G幹事は入会候補者の氏名、職業分類その他の情報を、全会員に告知します。
H入会候補者の入会に異議のある会員は、7日以内にその理由を付した文書で、理事会に異議を申立てることができます。
入会に対する異議申立ては、7 Days Noticeにおいて文書で行う方法のみが許され、他の方法による意思表示は不適当です。入会に対する異議申立ては、必ずしも記名で行う必要はありません。無記名のほうが自由闊達に意見がだせ、入会をめぐって会員間の親睦を乱す恐れが少ない場合もあります。
I異議申立てがない場合、または異議申立てがあっても、理事会で審議して、その反対票が 1票を越えない場合は、入会が承認されます。クラブの親睦や現会員の意思を尊重して、会員から異議申立てがあった場合や、理事会の反対票が1票でもあった場合に、入会を認めないという細則を制定しても、それは定款違反とはなりません。
J入会候補者は入会金を払込み、会員になります。
K入会式を行い、直ちにロータリー情報を提供します。
推薦者の義務
@推薦者は入会候補者に、充分なロータリー情報を提供する義務があります。主たる推薦者が入会 3年未満の新入会員である場合は、ロータリーの経験が深い会員を共同推薦者に選ぶと共に、事前に充分に知遇を得た上で推薦しなければなりません。
A入会前の適当な時期に、ゲストとして例会に参加してもらい、会員と知遇を得ておくことは、非常に効果的な方法です。
B推薦者は特に定めたロータリー情報提供者とともに、新入会員にロータリー情報を提供する義務があります。
C入会後 1年間は推薦者の責任として、ロータリーのあらゆる会合に、推薦者共々出席する義務があります。
D入会後 3年間は新入会員として、ロータリーのあらゆる会合に出席することが奨励されています。
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