緊急情報 He profits most who serves best の廃止
この度、RI理事会が、ロータリー・モットー "He profits most who serves
best" を廃止するという決定をしたことに対して、真偽の程を問い合わせるメールが殺到しています。ガバナーも会長も地区内会員から、いろいろな質問を受けることと思いますので、この決定がなされた背景について、ご説明をしたいと思います。
6月に開催されたRI理事会は、規定審議会で採択された決議案01-678に基づいて、ロータリーの第二モットーである "He profits
most who serves best"の使用を停止する 「Discontinues use of secondary motto:
"He profits most who serves best"」と発表をしました。
私は代表議員としてこの議案の審議に直接参加し、理事会が下したこの決定に関して大きな疑義を感じますので、規定審議会におけるこの案件の審議状況をご紹介し、皆様の判断を仰ぎたいと思います。
この立法案は、規定審議会の最終日に突然提案されたものであり、その表題は「To
ask Board to bring to the COL to remove all references of gender in Rotary
materials. ロータリーの用語から性に関する表現を削除することを、規定審議会から理事会に要請する件」となっております。
しかし、皆様の手元に渡されている公式報告書では、表題が「To request the
RI Board to consider examining all Rotary mottos and statements and submitting
legislation to future Council to remove gender-specific terminology from
such mottos and statements. 」と変更されております。
この決議案は276対58で採択されましたが、規定審議会終了後に現場で配布された報告書には「採択」と記載されており、「修正採択」とは記載されておりませんから、当初の「Rotary materials ロータリーの用語」が「all Rotary mottos and statements すべてのロータリー・モットーや声明」と表題が変更されたこと自体が、後日RI理事会が勝手に変更したものであり、規定審議会の審議結果を尊重していないことになります。
提案理由の説明に続いて、アメリカの女性の代表議員が賛成演説をしました。その際
"He profits most who serves best" を例にだして、He profits・・・のHeが男性を指すので、これを改めるべきだと主張しました。
これに対していろいろな意見が出ましたが、このモットー自身の是非に関する議論は誰からもなく、単に性を表す言葉についての議論に終始しました。この審議に便乗して、既に01-391で否決されたはずの「He
をやめてTheyにしよう」という意見の蒸し返しもありました。
誰からも修正案が出されませんでしたので、「すべてのロータリー用語から性に関する表現を削除することを理事会に要請する件」として276対58で採択されました。
規定審議会が理事会に要請したのは、性に関する表現を削除することであり、モットー自身を廃止することではありません。
さらに、He を They に変えよとい言う同様な趣旨で提案された01-391「 "He
profits most who serves best" というモットーを改正する件」は220対256で否決されているのです。それにもかかわらず、性に関する表現を削除することを表向きの理由にして、"He
profits most who serves best"という大切なモットーを廃止してしまったのです。
ロータリーの綱領が「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹しこれを育成する」で始まっている以上、ロータリー運動の中核は職業奉仕にあることは明らかであり、その職業奉仕理念を象徴するモットーが
"He profits most who serves best" であることは、すべてのロータリアンが等しく理解していることであります。
ロータリーは1911年以降、"He profits most who serves best" と "Service
above self" の二つのモットーをロータリーの哲学と定め (決議23-34)、それをロータリーの核としてこの運動を続けてきました。今後作られるロータリーの文書から、性に関する表現を削除することには異存はないとしても、先人たちが長いロータリーの歴史の中で作り、ロータリーの哲学として既に確定しているモットーを、単に
He が含まれているからと言う理由で廃止することは、まさに本末転倒の暴挙としか言いようがありません。
ロータリーが "Service above self" というモットーを持っている以上、人類愛に基づくボランティア活動が重要であることに異論はありません。
しかし、1948年以来のRIにおける職業奉仕委員会の廃止、1990年の規定審議会における
"He profits most who serves best" の第二モットーへの降格、さらに今回の「性」の問題にからめて、この大切なモットーを廃止しようという一連の流れは、RIが職業奉仕を捨て去り、ボランティア活動に転換するための意図的な行動としか思われません。
"He profits most who serves best" を廃止することは、即ち、職業奉仕からその理念を抜き去ることです。このようなロータリー運動の存亡に関わる大問題を、規定審議会の議に違反して(01-391)、理事会がかってに決める権限を持っているのでしょうか。
当面、我々の採るべき行動は、板橋理事にお願いして、この決定を撤回するようにRI理事会に働きかけること、ロータリアン一人一人があらゆる手段を使って、撤回キャンペーンを展開すること、RI理事会に間違った決定をさせた元凶となった決議01-678を廃案に追い込むことしかありません。反対の意思表示をするためには、クラブに届いている反対投票の用紙に記入して、8月20日までに、RIに必着でお送る必要があります。
この情報を一人でも多くのロータリアンにお伝えください。そして、我々のロータリーを守り抜くために、活動してください。
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