囲碁同好会設立記
RIの国際奉仕プログラムの中に「ロータリー親睦活動」というジャンルがあります。これはロータリーの綱領の第4項に基づいて、ロータリアン同士の親睦を深めるために、職業別、趣味別、ボランティア活動別(現在は医療・保健)の同好会活動です。
これらの同好会は日常的な活動と共に、国際大会の友愛の家にブースを設営していますので、国際大会に出席された方にはお馴染みの組織だと思います。同好会を結成するためは最低3ケ国の加入が必要であり、既存の同好会の本部の大部分はアメリカにあり、言語の問題もあって日本人のロータリアンの加入率が極めて低いのが特徴的です。現在日本人のロータリアンが加入している主なグルーブは、歴史と伝統の会、切手収集、ゴルフ、アマチュア無線、飛行機、ヨット等です。大阪国際大会では、日本人がどのようにブース設営に参画するのかいささか心配です。
私は、何とか東洋発の同好会を作りたいと考え、2000年に、日本、韓国、台湾の三国で「囲碁同好会」を設立しました。囲碁は今や世界に広がったとはいえ、やはりこの三国が最も盛んですし、相互交流も容易だと考えたからです。
日本では各地区のガバナーにお願いして会員を募り、約400名のチャーター・メンバーが集まりました。韓国では、Rotary Koreaの元編集長方(Bang)PDGのご紹介で釜山の朴(Park)PDG、ソウルの巌(Aum)さん等が中心になって約150名の会員が集まりました。台湾では私と同期の楊(Yang)PDGのご尽力で約50名の会員が集まりました。
同好会設立は、新クラブ設立と全く同じ作業が必要で、いずれも英文の定款、役員名簿、創立会員名簿等をRIに提出しなければなりません。「GO」という固有名詞も、何をしに行く(go)のか、どこに行く(go)のかという笑い話みたいな遣り取りを何回か重ねた後にやっとGo
Playingに落ち着きました。1999年7月に申請書を提出し、2000年2月のRI理事会において正式に承認されました。
第1回国際囲碁大会は、チャーターナイトを兼ねて、2000年5月4日−5日に神戸に於いて、小谷隆一RI理事、今井鎮雄元RI理事、米谷収2680地区ガバナーを迎え、日本からは13地区68名、韓国からは5地区28名の参加を得て、盛会のうちに開催されましたが、残念なことに、台湾は台中の地震という事情のため参加できませんでした。日韓の段位認定に大きな差があることが判り、段位の調整や組み合わせに苦労しました。結果は優勝、準優勝とも韓国側が独占し、記念晩餐会では「今回は国際奉仕が主眼」という負け惜しみしきりでした。この大会で優勝した巌さん(ソウル寛勲RC)とは、これを機会に非常に親しい間柄となり、その後の大会で韓国側参加者の動員や大会ルール作りに大変お世話になっています。
第2回国際囲碁大会は、2001年2月23日−24日に韓国釜山で、ご病気の朴支部長に代わって、金3660地区ガバナーを中心に、数多くの韓国のロータリアンのお世話で盛大に行われました。日本からは21名の参加がありましたが、台湾からの参加がなかったのは残念でした。試合結果は、何とか準決勝戦に残るのがやっとという始末で、またしても日本惨敗という結果に終わりましたが、美味しい韓国料理に一同満足して帰国しました。この大会で通訳をお願いした徐さんは、たまたま韓国のウエブ・サイトのお世話をしていることもあって、これをご縁に今も親しくお付き合いをしています。
第3回国際囲碁大会は、2002年5月25日−26日に台湾・桃園市で開かれ、日本から26人、韓国から2名が参加しました。台湾側は選手こそ10名でしたが、台湾支部長楊PDG、大会委員長洪PDG、黄RI副会長、林PDGを始め多数のパストガバナーや、ホスト、コ・ホストをされた桃園地区のクラブの多数の会員家族が参加し、三国の国際親善の実をあげることができました。試合の結果は、上級者クラスで前田豊太郎七段(脇町RC)が優勝、宮坂雄二六段(大牟田北RC)が三位となり、始めて韓国に雪辱することができました。
楊支部長の接待で連日豪華な中華料理をいただき、楽しい大会でしたし、大勢の台湾のロータリアンと親睦を深めることができました。
第4回国際囲碁大会は、2003年5月17日−18日、東京で開催されました。この大会には日韓両国から85名が参加しましたが、30名の登録をしていた台湾が、SARSのために直前になって参加辞退を申し出るハプニングがありました。次年度から韓国支部長をお願いする李在允PDGが大邱市内の囲碁好きだけを集めて大邱GOロータリークラブを創立し、会員37人、例会以外に月2回の囲碁大会を開いているとの報告がありました。
上級者優勝は江村洋弘六段(盛岡西RC)、準優勝は李在允五段(韓国大邱東信RC)、中級者優勝は徐仁洙三段(韓国大邱囲碁RC)、準優勝は畠中克己初段(草加南RC)でした。なおこの大会では、2580地区、2750地区、東京RCから多大なご支援をいただきました。
第5回国際囲碁大会は、本年4月16日−18日に韓国大邱で開催されます。登録締め切りは3月末ですから、参加希望の方はお申込ください。登録料は10,000です。ご家族ご同伴大歓迎、慶州観光や美味しい韓国料理の会食を予定しております。
サンアントニオ国際大会、ブリスベン国際大会では友愛の家にブースを設営して大盛況でした。またこのブース設営を通じて、アメリカ、トルコ、オーストラリア、南ア連邦、タイからの入会をいただきました。サンアントニオとブリスベンでは、それぞれ現地の囲碁連盟の役員の方が訪れてくれましたし、日本人の大会参加者の待ち合わせ場所として利用されるという副次的な価値もあったようです。
大阪大会では、リーガロイアル・ホテル2階に設営される友愛の家(ゴールデン・ルーム201-204)にブースを設営します。ブースの中にも対局場を設営しますので、ぜひお立ち寄りください。
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