会員名簿
この度の規定審議会に於いて「ロータリアン本人の明白な許可がない限り、会員リストや会員の連絡先情報を開示しない」ことが決議されました。この提案理由説明では、ロータリアンに対する物販やダイレクト・メールなどの商用の目的による名簿の利用を防ぐことに加えて、誘拐などの犯罪を防止するためという説明があり、以前からも金持ちの誘拐が多発している国は当然として、昨今の日本の物騒な世相を考えれば、むべなるかなという感がしました。
現在日本で使われている会員名簿には、国際ロータリー公式名簿、全日本ロータリークラブ会員名簿、クラブ会員名簿の3種類があります。
公式名簿
国際ロータリーが発行している会員名簿 Official Directoryです。国際ロータリーの会員はクラブですから、この公式名簿に掲載されているのはクラブの情報が主ですが、個人情報として、国際ロータリー役員、委員、クラブ会長・幹事の連絡先、電話番号、e-mailアドレスが記載されています。本人が希望すれば、個人の自宅や勤務先の住所を非公開にすることも可能であり、ほとんどの例では、個人の自宅や勤務先の住所を非公開にして、クラブ事務局または例会場の住所が表示されているようです。
なおこの公式名簿は、ロータリアンの直接申込によってのみ送付され(RI役員、委員には無償配布)、現在は印刷物は廃止されてCDによって配布されています。
全日本ロータリークラブ会員名簿
ロータリーの友が発行している全国の地区・クラブ別の会員名簿です。もし本人が希望すれば、毎年の名簿訂正時にその旨を申し入れて、この会員名簿に個人情報を掲載しないことも可能です。この全日本ロータリークラブ会員名簿は、注文のあった会員にクラブを経由して発送され、個人で注文することはできません。
なおこの名簿はCDによって配布されており、商用に使われることを防ぐために、コピー・ガードかかけられていると同時に、タッグ・シールの印刷はできないようになっています。
地区別全日本ロータリークラブ会員名簿
以前は、ロータリーの友から地区別に分冊された会員名簿が発行されていましたが、現在は中止になっています。
クラブ会員名簿
クラブが独自に発行している会員名簿です。クラブによって異なりますが、顔写真、事業所や自宅の住所や電話番号、ファクス番号、e-mailアドレス、生年月日、配偶者名、結婚記念日等かなりの個人情報が記載されていますので、取り扱いには十分注意する必要があります。また最近ではクラブのホームページに無造作に会員名簿が掲載されている例をたびたび見受けます。ホームページに会員名簿を掲載するということは、世界中に会員の個人情報を開示することですから、如何なものかとおもいます。どうしても収録する必要があるのなら、少なくともパス・ワードで保護するくらいの配慮が必要ではないでしょうか。
これらの会員名簿は、RI理事会の決定によってロータリアン以外に配布したり、商用に使用することは固く禁じられています。なお、今回の規定審議会に於ける決議によって、この取り扱いは更に厳重に管理されるようになると思われますが、その詳細は後日RI理事会から発表されるものと思われます。
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