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炉辺談話(58)

趣味・職業別親睦活動へのお誘い

 国際大会のメインは本会議であることは当然ですが、世界中のロータリアンが親睦の実をあげるために集う「友愛の家」の存在価値を忘れてはなりません。その「友愛の家」の中で中心となるものが、ロータリー財団や世界社会奉仕などのRIプロジェクトのワークショップと、趣味・職業別親睦活動(RRVF)と、ロータリー用品販売のブースであり、どの国際大会でも、ひっきりなしにロータリアンが訪れて、活況を呈していることは、国際大会に参加されたことのある人ならお判りになるはずです。

 私は、RRVFの「歴史と伝統の会」本部理事、アマチュア無線会員、私がこの2月に創立した囲碁同好会会長をしております関係上、ほとんどの国際大会には参加して、ブースの設営と運営のお手伝いを続けてきました。しかし、「歴史と伝統の会」「アマチュア無線」を除いては、日本人ロータリアンが世話をしているブースはゼロに等しいのが現状です。
 デブリン会長はサンアントニオ大会ではRRVFのブースを50設置するといっていますが、このブース設営と運営に協力する日本のロータリアンは皆無に近いと思います。
 更に2004年には関西国際大会が開催されます。当然のこととしてRRVFのブース設営と維持は日本のロータリアンに懸かってくるはずですが、これに協力する同好会の会員が何人いるでしょうか。今のうちに日本のロータリアンのRRVFに対する関心を深めて、もっと多くの同好会に入ってもらわなければ、大会の花とも言えるRRVEブースの運営を巡って、世界各国の笑いものになる事態は避けられないのではないかと、心配しております。

 クラブ・レベルの親睦活動には非常に熱心なのに、国際レベルの親睦活動であるRRVFに参加する日本のロータリアンが、非常に少ないのは、何故でしょうか。

@RRVFが国際奉仕活動の主目的であるという認識の欠如。
 国際奉仕の元来の目的が、「ロータリーの綱領」の中で「全世界のロータリアンの親睦と相互理解によって世界の平和を目指す」と定められているにもかかわらず、国際奉仕活動が援助活動に偏った結果、会員同士の国際的な親睦が軽視さているのではないでしょうか。

A各地区におけるRRVFの関心の希薄。
 皆さまの地区にはRRVF委員会があって、国際レベルの同好会活動について、情報提供をしているでしょうか。実は、3名以上の委員で構成された地区RRVF委員会を設置するように定められているにもかかわらず、35地区中僅か6地区しか地区RRVF委員会を持っていないのです。
 殆どの地区では、RRVFに関する情報を、クラブや会員に伝えていないので、こういった国際的な同好会組織が存在すること自体を知る機会がないことになります。

B殆どの同好会の本部が日本以外にあり、その情報が殆ど英語で提供されること。
 現在、日本に本部があるRRVFは「囲碁」、支部を持っているのが「アマチュア無線」「歴史と伝統の会」「ヨット」位のもので、それ以外のRRVFは日本支部もなく、日本語によるニュースレターも発行していません。外国にあるRRVFの同好会に個人的に入って、外国語のニュースレターを送っても、会員にあまりメリットはありません。

 そこで、正式なRRVFが設立されているにもかかわらず、それに加盟せずに国内だけで活動している「ゴルフ」「インターネット協議会」「切手蒐集」「合唱」「魚つり」などの同好会を、正規のRRVFの日本支部として正式に承認してもらうことや、RRVFが設立されていない「野球」「麻雀」「俳句」などを、近隣諸国に働きかけて新たな同好会を設立して、新しいRRVFを設立することも考える必要があると思います。
 なお、正規のRRVFとして認可されるには、3地区、3ケ国のガバナーの承認と、RIのRRVF委員会、RI理事会の承認が必要です。